OtoTheory
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スケールとは?

アドリブやメロディの"地図"になる

5min更新日 2025-10-31記事 5
> スケール=決められた音の順番並び。 > この「音の地図」を知ると、アドリブやメロディ作りで「どの音を使えばいいか」が一気に分かります。

1) なぜスケールを知るとアドリブができるのか?

ギターを弾いていて、「この音で自由に弾けたら...」と思ったことはありませんか?

スケールを知れば、"外さない"アドリブの材料が手に入ります。

スケールは、そのキーで使える音を順番に並べたものです。この「音のパレット」を使えば、コード進行に合うメロディやアドリブが自然に作れます。

例:Cメジャーの曲なら、Cメジャースケール(ドレミファソラシ)の音を使えば、どのコード上でも響きが合います。

これを理解すると、理論的に「自由に弾く」ことができるようになります。


🎙️ ジョージ・ハリスンの"選択された音"

> "When you're improvising, you need to know which notes will work. That's where scales come in." > (アドリブをするときは、どの音が合うかが分からないといけない。それがスケールの役割だ。) > — George Harrison(複数のインタビューで言及)

ビートルズのソロは、シンプルなのに効果的です。

例えば〈Something〉のソロは、Aメジャースケールを使った滑らかな流れ。音数は少ないのに、コード進行に完璧に溶け込んでいます。

スケールを知らなくても、彼らは感覚で"合う音"を選んでいましたが、理論で言葉にすると、それがスケールだと言えます。


2) スケール=アドリブの"材料箱"

レシピ本に野菜の写真が載っているように、スケールは「このキーで使える音のリスト」を教えてくれます。

* スケールの役割:どの音が合うかを一目で分かるようにする

* アドリブでの使い方:スケールの音だけを使って、自由にフレーズを作る

この「音の選択肢を限定する」ことが、アドリブで"外さない"ための鍵です。


3) 最初に覚える2つのスケール

アドリブ初心者は、この2つのスケールから始めましょう。

メジャースケール(Cメジャーを例に)

構成音:C-D-E-F-G-A-B-C 使い方:明るい曲、ポップス、フォーク、ロックなど

例:〈Let It Be〉のメロディは、Cメジャースケールで作られています。

安定感があり、どこにでも使える万能スケールです。

ペンタトニックスケール(Aマイナーを例に)

構成音:A-C-D-E-G-A 特徴:5つの音だけで構成される 使い方:ロック、ブルース、ギターソロの定番

例:ジミヘンドリックスやエリック・クラプトンのソロは、ほとんどがペンタトニックです。

音数が少ない=迷わない=速く弾けるという利点があります。

4) スケールとキーの関係

スケールとキーは密接に結びついています

* キー:曲の中心音(主音)を決める

* スケール:そのキーで使える音の順番

例:キーがCメジャーなら、Cメジャースケールが使える。

キースケール使いやすい場面
CメジャーCメジャースケール明るい曲全般
AマイナーAマイナースケール、Aペンタトニックバラード、ロック
GメジャーGメジャースケールカントリー、ポップス

キーが分かれば、自動的に使えるスケールが決まります


5) スケールを使ったアドリブの3ステップ

ステップ1:キーを特定する

「キーとは?」の記事で学んだ方法で、曲のキーを特定します。

例:「この曲はCメジャーだ」

ステップ2:スケールを選ぶ

キーに合わせてスケールを選びます。

例:Cメジャー → Cメジャースケール または Cペンタトニック

ステップ3:スケールの音だけを使って弾く

選んだスケールの音だけでフレーズを作ります。

重要:「スケールの音を使う」これだけで"外さない"アドリブができます。


6) スケールを知るとできること

メロディを作りやすくなる

スケールの音だけを使えば、コード進行に合うメロディが自然に作れます。

「この音でいいんだろうか...」という迷いがなくなります。

アドリブができるようになる

「どこを弾いたらいいか分からない」状態から脱出できます。

スケールの音を覚えれば、その音だけを使って自由にフレーズを作れます。

耳コピが速くなる

曲のスケールが分かれば、メロディの音を予測しやすくなります。

「ここはメジャースケールだから、この辺りの音がくるはず」と推測できます。


7) アプリで体験しよう

OtoTheoryでは、スケールを視覚的に学べます:

  • スケール一覧:主要スケールを一覧で確認
  • フレットボード表示:どの位置にスケールの音があるか視覚的に分かる
  • コード進行と合わせる:キーとスケールの関係を実感
  • メロディ作り:スケールの音だけを使ってメロディを作る

「音の地図」を手に入れて、自由に音楽を表現しましょう。


8) まとめ

  • スケール=決められた音の順番並び。「音の地図」の役割。
  • 2つの基本スケール:メジャースケール(明るい曲)、ペンタトニック(ロック/ブルース)。
  • キーとセットで使う:キーが分かれば、使えるスケールが自動的に決まる。
  • スケールを知ると:メロディ作り・アドリブ・耳コピがすべて楽になる。

スケールは「音のパレット」。このパレットを知れば、音楽制作がもっと自由になります。


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